－先日ライヴを拝見しましたが、歌メロがすごく印象的で、後でこの音源を聴いた時に"あ、ライヴでやってた曲だ"ってすぐに思い出せました。CDを聴き返した時に改めて"歌メロが印象に残っていた"ということに気付きました。歌メロなど、曲作りの時に意識していることなどはありますか？

A：それは嬉しいですね、完全にそれを意識してます。今ラウドロックとかメタルコアやスクリーモが流行ってるなかで、感覚的にはライヴハウスを出た時に口ずさめる曲が1番いい曲なんじゃないかなって思ってて。やっぱり日本人はメロディがすごく大好きなので、ラウドな音楽のなかに覚えやすいメロディを乗せて、それを大事にしていこうっていうのがこのバンドのテーマなので、そこはめちゃくちゃ意識してますね。

－じゃあ僕の反応は狙いどおりなわけですね(笑)。

V：そのとおりですね(笑)。

A：Onoshitが曲を作ってきて、妥協はしたくないんで、メロディもVictorとも話しながらどんどん変えていって、言い方も喧嘩になるぐらい"これはダサい、これじゃああんまりぐっと来ない"とか言い合って。そこには妥協したくないので、1番時間をかけて作ってますね。

－歌メロは最初から2人で作っているのですが？

V：最初はOnoshitが仮メロみたいな形でカッチリ作ってくるんですよ、本人が歌って。それが本当にいい状態だったらそのままとおる場合もありますし、"これメロディ変えようか"ってなったらだいたい僕が考えてます。

A：やっぱり最終的にVictorが歌いたいこと、伝えたいことを楽曲に乗せたいので、Victorに決めてもらう部分が徐々に増えてきてはいます。

－Victorさんは英語がペラペラですが、サビの英語はあえて簡単な単語しか使ってないように感じましたがいかがですか？

V：そうです。そこはけっこう意識してます。簡単で、日本人が発音しやすいものにしてますね。

－曲作りの時に他に意識していることはありますか？

O：僕が曲を作るうえで、意識してるのは全体をとおして聴いて"こういう景色が見えたらな"って、景色をイメージさせやすい楽曲を作ろうとは思ってます。最初曲を作ってきた段階で、例えば「Dance Hall Drag」なんかは"麻薬中毒におちいった友達を救い出すイメージなんだよね"って伝え方をしてて。「Paraphilia」は"シンデレラの舞踏会の後みたいなイメージなんだよね"って感じで伝えてて。

－では歌詞もそういうイメージに寄せて書いてるんですか？

V：いや、最終的には俺個人ですけどね(笑)。

O：「Dance Hall Drag」なんかはばっちりリンクしましたね。

j：「Dance Hall Drag」は唯一歌詞以外変わってない曲だよね。あと「Depressions Anthem」も。バックとメロディはOnoshitが作ってきた状態のままですね。

O：あとは楽曲全体のノリだったりとか、ライヴでのノリは意識しました。最初の頃って音源はデモ1枚のみだったので、曲を披露するのはライヴのみだったので、こういうノリだったらお客さんはこういう反応してくれるだろうなとか、そういうライヴを意識した曲作りはずっとしてました。

A：今回のミニ・アルバムに入ってる曲は、ライヴ構成を考えた時にこういう曲が欲しいって作った曲で、それが集まったのが『Life as a Ghost』なんです。だからこのCDと同じようなCDはもう2枚目以降作れないですね。次はライヴだけじゃなく、音源も視野に入れた曲作りになってくると思うので。この作品が1年間のライヴの歴史が詰まったCDになってると思いますね。唯一「Blood libel」だけはこのCD用に作った曲です。

－ライヴ感のある作品になったということですね。

A：そうですね。この先これ以上ライヴのことを考えた作品はないでしょうね(笑)。

－この先コンセプト・アルバムなんか作っても面白いバンドじゃないかなって思います。

V：あぁ、確かに。

－バンドのTwitterアカウントでMV撮影の様子があがっていましたが、撮影はいかがでしたか？みなさんMVの撮影って初めてですか？

V：Atsushi以外は初めてだよね？

O：僕は完全に初めてでしたね。

A：だから僕は撮影の過酷さをみんなに知ってもらえてよかったです(笑)。ずっと言ってたんですよね"MV撮影は過酷だ！"って(笑)。

－来年からツアーも決まっています。地方でのライヴはかなり多かったと思いますが、ツアーに向けての抱負を聞かせてください。

O：今までツアー・サポートばっかりだったんで、やっと自分たちの冠のツアーで回れる喜びがありますね。しかもCDを持ってなんで。各地で僕らが会ったこともない人たちが、CDを買って遊びに来てくれるっていうのが、wrong cityの歴史の中で初めてなんで、それがすごく楽しみですね。同じ地方行くにしても、やることは今までと変わらないんですけど、意気込みは違いますね。