INTERVIEW
COUNTLOST
2013.09.10UPDATE
2013年09月号掲載
Member:yusuke kai(Ba) masaru sasaki(Dr) takuto maeda(Vo) kazuya fukuda(Gt)
Interviewer:荒金 良介
-曲はほとんどkazuyaさんが作ってるんですか?
kazuya:そうです。今回曲を作る上で、まずアルバムにストーリー性を持たせたかったんですよ。そういう意味では聴き手のことを考えて作りました。どんなタイプの曲でもいいメロディにしたいなと。そのメロディを活かすために、どういうバックがあればいいのか。それだけを考えました。
-過去の作品と比べて、曲作りも変わりました?
kazuya:幅は広がりましたね。今回はロックだけじゃなくて、ピアノ、オルガン、ヴァイオリンの音を入れましたからね。その方がドラマチックに聴こえるんじゃないかと思って。
-バンド内で戸惑いはなかったんですか? 俺たちはロック・バンドだぞ、みたいな。
yusuke:不自然さがあれば抵抗を感じたかもしれないけど、自然だったので全く抵抗はなかったですね。
takuto:疾走感のある曲もやってますからね。バンドとしてソフトになったというか、軟化した印象はないですね。ハードな曲だけを求めてる人はアレかもしれないけど、今回は純粋なロック・アルバムだと思ってるんですよ。
-純粋なロック・アルバム?
takuto:昔からあるロック・アルバムは、スピード感のある曲と聴かせる曲が同居してるじゃないですか。LED ZEPPELINも激しさと静けさの両面を持ってるし、そういう意味でもロック・アルバムじゃないかと。
-もともとこのバンドを始めたときは、激しい音楽に惹かれてたんですよね?
takuto:最初はそういう意識が強かったですね(笑)。
yusuke:僕らが10代の頃はヘヴィ・ロックが流行った時期で、KORN、LIMP BIZKIT、STAIND、INCUBUSみたいなバンドが出てきた頃ですからね。メロコアよりも、どちらかと言えば洋楽のヘヴィな音楽を聴いてきたから。
kazuya:このバンドをやろうと思ったきっかけはそこですね。
-その辺のバンドは怖そうな雰囲気がありますが、今作はエンジェル感いっぱいのサウンドじゃないですか。
全員:はははははは。
kazuya:歌を活かそうと思ったら、あまり激しい方に行かなかったんですよね。
takuto:僕が曲にメロディを付けるときに、自分の中にある普遍的で気持ちいいメロディって、どこだろうって探すんですよ。それはこれまでに蓄積された音楽が出てくるから、初めて聴いたメロディというより、以前に聴いたことがあるメロディになってることが多くて。"いいメロディは、昔聴いたことがある"みたいな言い方をするじゃないですか。それが自分にとってグッと来るメロディなんですよね。
-自分の中に普遍的にあるメロディというと?
takuto:ルーツですか? NIRVANAはメロディは変わってるけど、フックがあるし。オルタナ系のSTONE TEMPLE PILOTSとか......。
kazuya:全然メロディックじゃないけどね(笑)。
takuto:そう? 僕にとっての普遍的なメロディは歌だけじゃなくて、楽器の旋律もそうだし、トータルでグッと来るんですよ。今回の曲にもそういう要素は入ってるかもしれない。
-今回は前半には疾走感のある曲がありますが、後半は壮大な曲調が並んでますね。全体的にはものすごくポップだし、口ずさみたくなるメロディが多いなと。
kazuya:その通りです。そうなりたかったアルバムですね(笑)。
takuto:いいメロディって覚えやすいと思うんですよ。一緒に歌ってもらえたらいいなと思って、ロング・トーンにしたメロディもありますからね。あと、今回はフクちゃんがPro Toolsの機材を自宅に揃えたので、すっきり作業できた部分は大きいですね。
kazuya:家で作業できるようになったのは結構でかいかもしれない。その場で慌てなくて済むから。
yusuke:ミックスもフクダ君(kazuya)がやってますからね。コンポーザーであり、最後のアウトプットするときの音像も作ってるから。
kazuya:自分の思い通りにミックスもできるので、曲の像を伝えやすくなりましたね。
-最初に曲を提示されたときは、ビックリしませんでした?
masaru:時期によって、いろんな曲が飛んで来るんですよ。あっ、こういうサウンドなんだ!って。だから、アルバムを出すときにまとまるかなと思ったけど、結果的に芯のある作品ができたので良かったです。