－話を変えますが、今はディズニー・ランドに関する本のサウンド・トラックを手掛けているそうですね？

あまりソロ作とは言いたくないんだけど、言い方としてはソロ作という位置付けになるのかな。これは映画ではなく、本のサウンド・トラックなんだ。それがDon Rosaが書いた『The Life And Times Of Scrooge McDuck』という本で、14年前から話はあったんだ。既にデモはあって、8月の末にロンドンのスタジオに入って、来年初頭にリリースを予定している。本のサウンド・トラックって、あまり聞いたことがないと思うから。これも新しい試みの1つだね。

－それは楽しみですね。でもNIGHTWISHの最新作『Imaginaerum』を聴いたとき、これはもうディズニー・ランド・メタルだと思いました。

はははは、そのフレーズ気に入った。最高だね！

－僕がWalt Disneyだったら、あなたにディズニー・ランドのテーマ曲をお願いしますよ。

ワオッ！サンキュー・ベリー・マッチ！それは最高の賛辞だね（笑）。

－Tuomasさんのディズニー好きは、NIGHTWISHの音楽性にも影響を与えているんじゃないですか？

その通りだね。ディズニーだけではなく、ファンタジー、ホラー、僕が好きなものすべてがNIGHTWISHの音楽には入ってるんじゃないかな。

－子供の頃からディズニー・グッズに囲まれて育ったそうですね？

そうだね。フィンランドではディズニーが大人気でね。僕が本を読み始めたのも、両親が『Donald Duck』という週刊誌を毎週購読してて、それを読んだことがきっかけなんだ。

－ちなみに、フィンランドにあるムーミン・ワールドはお好きですか？

もちろん、ムーミン・ワールドも大好きだよ。

－ディズニー・ランドとムーミン・ワールドだと、どっちが好きですか？

ああ～、それは難しいなあ。どちらか1つを選べないね（笑）。子供の頃はディズニーが好きだったけど、ムーミンは実は奥深くて、大人のためのものでもあるんだ。だから、ムーミンも大好きだよ。

－ディズニーのキャラクターだと、誰がいちばん好きなんですか？

もちろんScrooge McDuck（※ドナルド・ダックの伯父）だよ！なぜ好きなのか……それを説明するために2時間は必要だね（笑）。さっき言った本を読んでもらえれば、Scroogeの魅力がすべて詰まってる。おそらく君は僕のことをヘンな奴と思ってるかもしれないけど、事実なんだ。とても美しい物語で、それを読むと、僕の頭の中に音楽が溢れ出てくるんだよ。それを世に出さなきゃいけないと思ったからね。

－ディズニーの話ばかりですいませんでした。最後にNIGHTWISHの次作の構想は、どの辺まで見えているんですか？

ソロ作を終えた後に、今度はNIGHTWISHの曲作りに取りかかろうと思ってる。来年の7月から9月まで既にスタジオは抑えているんだ。まだ誰がヴォーカルの座に付くかは決まってないけど、新しいヴォーカルを入れて、制作に入るつもりだよ。

－最新作『Imaginaerum』よりも壮大になるのか、あるいは、逆にシンプルになりそうですかね？

正直なところ、まだ1曲も書いてないんだ。僕の中では『Imaginaerum』がこれ以上ないほど壮大な作品になったから、逆にシンプルな方向に進む可能性もあるね。う～ん、何とも言えないなあ。まあ、楽しみに待っててほしいね。