MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

MEANING

2012.10.24UPDATE

2012年11月号掲載

MEANING

Member:HAYATO (Vo/ Gt) KAWAGUCHI (Gt / Cho) JUN (Gt / Vo) YUICHI (Ba) SHIN (Dr)

Interviewer:ムラオカ

-曲順は皆さんで練られたのでしょうか?

H:いや、毎回KAWAGUCHI君が決めています。

S:しかも毎回曲順を言われても違和感がないから、僕らはすごいな思ってます。

H:曲順を言われて、その流れで聴いて"ああ、いいね。"って思えるので、それで揉めたことは1回もないですね。例えば頭の中に思い描いたものがあって、それと違ってこっちの方が良いんじゃないかって意見が普通だったら出てもおかしくないけど、そういうことが1度もないので誰も文句がないという感じですね。

-全会一致ということですね。曲順は本当に大事ですよね。以前、ある海外バンドの新作が送られてきたんですが、最初に送られてきたサンプルの曲順がすごくしっくりこなくて、最終的に曲順が変更されたものを聴いてみたら、"結構良いよね"という話になって(笑)。本来は1曲1曲でジャッジするべきなのかもしれないですが、それぐらい曲順は大事なのだなと痛感しました。

H:それこそシングル曲が3曲あってというような聴き方をするならまた別ですけど、本当に捨て曲なしだと僕らは思っているので、アルバムの曲を飛ばして聴いて欲しくないというか、毎回頭からケツまで聴いて欲しいですね。

K:本と一緒ですよね。必ずクライマックスに向かっていくというか。途中で止めたら気持ち悪いみたいな感覚ですかね。俺からするとアルバムというのはそういう感じなんですよね。メジャーではシングルが中心にあってそこから構築していくのかもしれないけど、そういうやり方は俺たちにはできないので、本と一緒でクライマックスに向かって行くように作っていますね。

H:繋ぎとかにもこだわっていますね。インストの「Letter From TOKYO」があってその次に「MEANING to be here...」という全部日本語の曲があるんですけど、それに関しては、トラックが別なだけで完全に1つの作品になっているので通して聴いて欲しいですね。

-その「Letter From TOKYO」ですが、インストですが歌詞カードがついていますね?

H:それはKAWAGUCHI君のアイデアですね。

-面白いですよね。

K:これもまた俺は大切にしているんですが、音楽の情景描写がない音楽なんて作りたくないと思っているんです。聴いたときに何かを思い浮かべられるような、それこそ田舎の町とか、こういう都会とかをパッと思いつくような音楽を作っていきたいんです。もちろん歌詞がある曲でも情景描写というのは俺は大切だと思ってます。

-他にこの作品について伝えたいことはありますか?

H:そうですね。これからどう変わるか分からないですけど、なるべくポジティブなことを書きたいと思って作りました。曲自体を自分で作っているわけではないので、すごく明るい曲調になるとか、曲調が大きく変わるとかはギターの2人次第なのですが。とりあえず今伝えたいことがすごく明確になっているので、前よりもバンドをやっていて、すごく意味を感じるというか、今この時期にバンドをやれていることがすごく嬉しいですね。

-こういう時代だからこそ?

H:この国に生まれて、こんなことがあって、言うことが変わらないって逆にどうなんだろうってくらいに思ってしまいますね。

-普通に生きている上ではなかなか東北に行く機会とかは少ないと思いますし、死ぬまで行く機会がない方もいると思います。そういう中で関東や関西、南側に住んでいる方からすると、以前の生活がほぼ戻ってきていて、目にしないようにすれば、正直今までと同じ生活ができると思うんです。皆さんは全国ツアーなどでもライヴをやってらっしゃってますし、より敏感に感じるものがあるのかなと思うのですが。

H:ライヴで東北に行って友達が出来たりはしてるんですけど。別に出身とかもみんな全然関係ないし、単純に同じ国にいて、あれを見て何も感じなかったらちょっとね。どんなに悪い人でも、何かしらは感じるものだと俺は思うし、それで単純に何かしようと思ったのがきっかけですね。何もしていない人がどうとか、何かしている人が偉いという訳ではないんですけど、僕ら的には結構沈むというか。よくライヴで九州とかに行くと温度差があるのは感じるので、すごく分かりやすく伝えようとしています。モッシュをしていて隣にいる子が倒れたりすると、みんなは怪我をしないように起こしてあげるよね、そういう身近な人を助ける感覚で、もっと先を見てくれれば、みんな親近感が持てるというか。いきなり目にしてないものを想像しろと言ったって無理なのは俺たちも分かってるし、せっかくこうやっていろんな所にライヴをしに行く機会があるんだったら、言い続けていくことが僕らにでき来る支援の仕方なのかなと思っています。

-本当にそういう活動をバンドから発信されるのは素晴らしいことだと思います。なぜならヨーロッパ圏にしてもアメリカ圏にしても日本に来たことがない人はたくさんいるじゃないですか。ある程度有名になってきた欧米のバンドは必ずジャパン・ツアーをやりますよね。そうして日本に来ると今まで持っていた日本のイメージと違ったり、偏見を持っていた人でも触れ合うことで逆に親近感を感じてくれたり......、見聞きするだけと実際に見て感じることで全然認識が違ってくると思うんです。つまりジャパン・ツアーを回っているバンドは、普通のアメリカ人、ヨーロッパ人より必ず日本を正しく理解してくれるはずだと思うんです。そこで母国に戻って日本はこういう国だったと広めてくれることが、また1つ日本を理解してもらえる布石となるのかなと。その国内版のようなものなんじゃないかなと思うんです。1回でも東北へ行っていると感覚は行ったことがない人とは全然違うんじゃないかなと思うんですよね。

東北ライブハウス大作戦のチャリティー用に500円のCDをD.I.Y.で制作して販売していますよね?その流れがあってのAIR JAMだったのではないでしょうか?そういった意味でも普通のフェス感覚での出演とは全く異なった気持ちで臨んだのではないでしょうか?

H:AIR JAMに出れるということだけでもバンドマン冥利に尽きるけど、それが東北のためって考えると、その気持ちが2倍3倍にもなりますね。やっぱり現地でやれるのが1番いいもんね。東京でライヴして"東北元気出そうぜ!"って言っても元気でないのは分かっているし。震災直後には結構そういうバンドを観て、"声届けようぜ"って言ってるけど届くわけがないし、だったら行けよって思っていました。もちろんそういうことを言う人が必要なことも分かっているんですが。実際に現地に行って、ライヴができるというのは本当に嬉しいですね。