－今作『Shine Our Journey』全編に通じるコンセプトのようなものがありましたら教えてください。

K：アルバムのストーリーは歌詞ありきだと思うんですが、曲の山あり谷ありというのは、曲を作っている段階でこれは何曲目にしようと考えた上で作っているし、アルバム最後の曲に関してもそれに繋げるような流れだとかを考えた上で楽曲を作っていますね。なので、アルバム中この1曲だけ浮いているなといったことがあまりないかもしれないですね。楽曲にはコンセプト的なものはないかもしれないです。こういうアルバムにしたいということをHAYATOに伝えて、そこから歌詞を書いてもらうんです。

－歌詞が先ではなく後から付けるんですね？

H：1番最後ですね。歌詞に関しては曲の持っているイメージに近いものを書きましたね。震災以降に支援活動などをやらせてもらって、自分の見ているものや人生観が変わって、それ以降に書くものに関しては当然影響を受ました。ハードコア、メタルだから暗いことを書かなきゃ駄目とは別に思わないし、純粋に前向きなものを書きたいなという素直な気持ちで作った曲が多いですね。

－確かに歌詞を聴いていると"信念"、"希望"とか、"己との戦い"というようなものが感じられたので、プラス思考な方向性の曲が多いのかなとは感じました。

H：そこから"光"というものを自分たちなりに感じて、アルバムのタイトルもそこに繋げたというか......。日本語の曲も入れていて、僕らドサ回りをしているバンドマンみんなに共通する歌詞だったり、ありがちかもしれませんが、仕事だったりと何かしら毎日一生懸命頑張ってる人が聴いたり歌詞を読んでくれたら共感してもらえるものになっていると思うんです。バンドマンに限らず何かに打ち込んでいる人に響くのではないかなと思っています。そういうこともあっていろんなバンドマンの友達にアルバムに参加してもらいました。少しヒップホップのようですけど、マイク・リレーみたいな形も思いついて入れてもらいました。

－ブログを拝見したんですが、誘ったバンドは全員参加してくれたんですよね？

H：そうですね。声を掛けた方は全員来てくれました。身内とか友達だったらみんな来てくれますけど、そうではない先輩だったり、今までそこまで深い関係ではなかった人、イメージ的に歌って欲しい人、みんなに声を掛けたんですけど全員参加してくれて、本当に良かったですね。自分で聴いてもグッとくるものがあったし、パンク版「We Are The World」ができたというか（笑）。

－個人的にちょっと予想外だったのはKYONOさん（WAGDUG FUTURISTIC UNITY）、ken-sinさん（UNITED）ですね。

Y：ken-sinすごく気さくな人だったのですぐに仲良くなって、その時に"レコーディングするからもし良かったら来てよ"って軽く言ったら、"おお、行く行く！"って言われて"本当かよ！？"って思っていたら、本当に来てくれて（笑）。"なんだったらもう少し歌わせて欲しかったな"と言われました（笑）。

－すごく明るい方ですよね。

Y：はい。KYONOさんも元々、紹介で知り合って2年ぐらい前に一緒にライヴをやって、それから頻繁に呼んだり呼ばれたりすることが続いたんです。忙しい人なので、どうかな、と思いながらも声を掛けてみて、1曲目のド頭から僕と掛け合いをしてくれってお願いしたんです。KYONOさんがもし駄目なら掛け合いじゃなくて僕１人にしようと思ってたんです。曲のド頭にゲストを入れるというのはどうなのかなって思った部分もあったんですが、それぐらいKYONOさんのイメージが浮かんでいたので、KYONOさんに関してはしつこく連絡して"どうしても来て欲しいです"って言ったら来てくれました。

－KYONOさんはサイド・プロジェクトでハードコア・バンドもやっていますもんね。

Y：そうなんですよ。T.C.Lが一番最初の対バンだっけ？

－T.C.Lとも対バンしてるんですね？

Y：はい。何度もやってますね。

－最近ではKYONOさんはDJ BAKUさんともコラボしてますよね。

Y：そうですね。レコーディングに来ていただいた際も、BAKUさんと一緒に作業していて、それで来れるかよく分からないって言っていたんですよ。

－MEANINGはハードコア、いろいろなメタル、パンク、ラウドロックなど様々な要素を持っていて1つのジャンルに括れないオリジナリティ溢れる音楽性ですね。"どういった音楽性？"と聞かれた場合、どう答えますか？

H：いつも一番困っているんですよ（笑）。それでライヴハウスのブッキング担当を困らせたぐらいで（笑）。"一緒に誰とやらせていいか分からない"って言われて呼ばれなくなってしまったりとか。単純にKAWAGUCHI君はメタルが大好きで、僕はジャパニーズ・ハードコアとかメロディックが好きで、みんなの好きなものがバラバラな人が集まったからこういう音楽ができたのかなと思っています。