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INTERVIEW

MERRY

2012.09.07UPDATE

2012年09月号掲載

MERRY

Member:ガラ (Vo) ネロ (Dr)

Interviewer:MAY-E

-今のMERRYとは、また少し違いますね。

ネロ:はい。ファストな曲が出てきたのはもっと後ですね。

-“白い羊”と“黒い羊”は、それぞれどのようなコンセプトになっているんでしょうか。

ネロ:昔、渋谷公会堂で“白い羊、黒い羊”というライヴ企画を行ったんです。06年の大晦日なんですけど。夕方のライヴが“白”、カウントダウンを挟んだのが“黒”という2部構成で。“白”にはドレス・コードを設けて、逆に“黒”ではイケイケなライヴをしようと思っていて。実際にそれをやってみて、こんなことが出来るバンドは他にいないなって思いましたし、周りも“こんなこと出来るのはMERRYだけだよね”って言ってくれて、それが自分たちの自信になりましたね。そこから、大阪も含めて3本やりました。

-そのライヴが、このベスト盤の基盤となっているんですね。

ネロ:はい。今、“白い羊/黒い羊”のライヴをやるならこんなセットリストになるだろうなっていうのもあります。4月30日に行ったZEPP TOKYOのワンマン公演“Beautiful Freaks A GO GO”では、前半を最新アルバム『Beautiful Freaks』の完結編にして、後半はお客さんのリクエストを元にセットリストを組んだんですが、そのリクエストも、このベスト盤に反映されているんですよ。メンバーだけじゃなく、ファンの皆と作り上げた内容になっていると思いますね。

ガラ:このベスト盤を聴いたら、今も昔もMERRYが分かるっていう名刺代わりになるような1枚になればいいなぁと思って選曲しました。ただ“懐かしいね”って思うだけのベスト盤ではなくて、未来に向けたベスト盤に仕上がっていると思いますね。

-なるほど。選曲は、メンバー皆さんで行ったんですか?

ガラ:はい。アルバムを7枚出しているんですが、「GI・GO」は例外ですけど、時代を追って、それぞれのアルバムから2~3曲ずつ満遍なく収録しました。

-ただのシングル・コレクションではないんですよね。例えば、最新アルバム『Beautiful Freaks』からだとシングル「クライシスモメント」や「Cry Against Me」などではなく、「不均衡キネマ」と「finale」っていう。

ネロ:ライヴでの光景を見て、選びました。

ガラ:ライヴでこのままやっても大丈夫だろうという曲順にもなっているんですよ。

-なるほど。「不均衡キネマ」はライヴで特に映える楽曲ですもんね。“白い羊”と“黒い羊”、計36曲の収録曲を振り返ってみて、いかがですか?

ガラ:2~3曲ずつ時代を追って収録しているんで、自分の声に違和感を覚えるところも正直あるんですよ。すげー声変わってんなぁって自分で思いますもん。

ネロ:僕は毎日MERRYやっているので、何がどう進化したのかなんて分からないです。だけど、その進化を楽しんでもらえたら面白いと思いますね。

-そうですね。“NEW LEGEND OF HIGH COLOR「6days」”(※2011年11月に結成10周年を記念して歴代の6枚のアルバムを冠して行った6日間連続ライヴ)では昔の楽曲もたくさんやりましたが、今のバンドが演奏して、今のガラさんが歌うことで新たな発見もあったんじゃないかと思うんですが、いかがでしたか?

ガラ:ぶっちゃけ、無茶な企画だなと思ったんですよ。バンドの10周年の記念に、自分が立てた企画ではあるんですけど。まず、歌えるのかという声の心配もあったんですが、やろうと思えばやれるんだなって思いました。この6daysから、MERRYは何かが吹っ切れた気がします。移籍してからそれまで凝り固まっていた考えとか、ビビってた部分がなくなったっていうか。6daysをやり通せたことで、バンドが強くなりましたね。10周年最後の企画である“Beautiful Freaks A GO GO”にも言えるんですが、ライヴの曲順にしろ何にしろ、昔ほど凝り固まらなくなったというか。昔の曲だからどうとか言うんじゃなくて、古いものをいかにかっこよく出せるか、自分らが生かせる曲は何だっていうことにシフト・チェンジできました。

ネロ:6daysは、今の音で出来たっていうのが1番デカいんじゃないですかね。曲って、自分たちのものでもあるけど、聴いてきた人のものでもある。タイム・スリップしようかどうかと迷いましたけど、今の音で出来たっていうのが1番デカいって思っていますね。

-6daysで更にステップ・アップできたようですね。

ガラ:はい。6daysをやって、本当に良かったと思うんですよ。“この企画がなかったら今のMERRYはどうなっていたんだろう”って怖くなるくらいに、やって良かったと思える企画ですね。企画っていうとちょっと軽く聞こえるかもしれないですけれど、この6日間をやったことで、間違いなく今のMERRYがあります。