INTERVIEW
ENTER SHIKARI
2012.05.09UPDATE
Member:Roughton "Rou" Reynolds (Vo), Liam "Rory" Clewlow(Gt)
Interviewer:ムラオカ
-以前のインタビューであなたは今流行のダブステップはグライムや2ステップの要素がないと言っていましたが、私もそう感じています。どちらかというとアゲアゲなエレクトロをBPM140のハーフ・テンポにしてるだけにしか聴こえなかったりするんですよね。 それがメタルのブレイクダウンを彷彿とさせるのが受けているのかなと思っているのですが、貴方は何故ダブステップがここまでラウドロック・ファンにも受け入れられているのだと考えますか?
Rou:確かにそうだね。今、巷に溢れてるダブステップはメタルに似てると思うよ。大音量で攻撃的でスピード感があって。音量を最高にまで上げてエネルギー全開!みたいなところが共通しているんだろうね。
-The Engine Earz Experimentやtrue tigerに共感しているとのことですが、ポスト・ダブステップについてはどうですか?例えばJames blakeであったり、例えばShackleton などミニマルテクノと融合されたものまでありますが。
Rou:James Blakeは聴いたことがないなぁ。(iPhoneで調べ始めてJames Blakeが流れる)。あ、なかなかクールだね(笑)。Shackleton はミニマルなテクノの人だよね。彼の曲は結構持ってるし好きだな。
-逆に、今大爆発しているSKRILLEXについてはどうですか?
Rou:彼はダブステップを次のレベルに持っていったアーティストだから、プロダクション面では評価してるよ。だけど、敢えてわざわざ聴きたい感じではないけどね(笑)。
-『Common Dreads』をリリースしてから、新曲とライヴ音源とリミックスを含めた『Tribalism』、そして「Destabilise」「Quelle Suprise」などのシングル曲を経ての今作ですが、『A Flash Flood Of Colour』の方向性については、やはりこの点が線になってきた自然の流れの中で見えてきたと言えるのでしょうか。
Rory:そうだね。常にバンドとしてゆっくりと上向きに成長して進化している流れを保ってるんだけど、シングルをたくさんリリースしたのも、曲が出来たらすぐ発表したいっていう気持ちがあったからなんだよね。
Rou:いきなりボーン!て成長したわけじゃなくて、2年半の間にゆっくり進化した感じなんだよね。
-「Destabilise」は日本盤にはボーナス・トラックで収録されているんですけど、本国イギリス盤では収録されていないんですよね?
Rou:そうだね。イギリス盤には入ってないね。日本ではシングルとしてリリースされなかったから収録したんだ。
-日本人の感覚からすると、まだダウンロード主義ではないので、これだけいい曲をアルバムに収録していないというのは、潔いというか、勿体ないというか……。リスナーの感覚としてはパッケージの中に入っていて欲しいなと思うんですよ。本国イギリスではそういう感覚はないんでしょうか?デジタル主義になっているというか。
Rory:そうだね。イギリスでは大ファンの作品だったらCDを買ったり歌詞を読んだりしたいっていうのはあるけど、そんなに夢中でないバンドならダウンロードで十分っていう感覚なんだよ。
-「Destabilise」のPVってめちゃくちゃかっこいいんですよね。CGが凄いというわけではなくて、殺風景な場所での撮影ではあるんですけど、曲と凄くマッチしているというか。これはメンバーのアイディアを捉えて作られたんでしょうか?
Rob:あのPVは友達と撮影したんだ。たまたまChrisの友達のお父さんが倉庫を持ってて、塗装を塗り替えたんだ。そこが一日空いてる状態だったから、じゃあやってみようかって軽いノリで行って撮影したんだよ。
-とってもクールですよね。
Rou:ありがとう!