INTERVIEW
SCAPEGOAT
2011.12.30UPDATE
Member:Kit Walters (Vo)
Interviewer:米沢 彰
-『I Am Alien』のリリースおめでとうございます。前作『Zombie Dog』からは実に3年ぶりのリリースとなりましたが、完成しての感想を教えて下さい。
この作品の出来にはとても満足しているし、とても気に入ってるんだ。.他のどのアルバムもそうなんだけど、このアルバムもこの世という旅の中で自分がどこにいるかを写し出したものなんだ。 俺の魂が写った写真とでもいえばいいかな。
-いつ頃から制作に取り掛かったのでしょうか?
2010年初頭から真剣に曲作りは始めたよ。そして直ぐにレコーディングを始めたんだ。 だから完成するまでに1年半丸々かかったことになるかな。
-前作に引き続き、映画のタイトルのようなジャケットになりましたね。今回も映画を意識してアート・ワークを決めたのでしょうか?
それに関しては本当に神秘的なんだ。無意識に俺の頭がイメージ、映像、音、それに感情を繋ぎ合わせて、現実世界から切り離されていくんだ。 子どものころ俺たちは夢見ただろ。俺たちは世界を魔法のレンズで見ていたんだ。 この魔法の中に足を踏み入れたら、俺たちは自分たちのそもそもの姿になれるんだ。その魔法をかけるのがこのアルバム『I Am Alien』で、神秘的な旅に出かけることが出来るアルバムなんだ。
-『I Am Alien』というタイトルは中々に刺激的なタイトルですが、どういった意味が込められていますか?
ここ数年、俺はずっとメンタルのトレーニングをすることで論理的に理解出来ないことをずっと学んできたんだ。学べば学ぶほど、 このアルバムは自分のルーツ、全ての初まりへの旅なんだ。
-タイトル・トラックにもなっている「I Am Alien」のPVが公開されていますが、冒頭から独特の世界観でサウンドとともに圧倒されます。この楽曲、そしてアルバム全体のコンセプトを教えて下さい。
俺たちは本質的にエイリアンなんだ。そしてそれらのことは俺たちの魂はその王国から届かないんだ。彼らは見えない世界で生きているんだ。幸 福、喜び、達成、愛とか決して目に見えないものをね。箱の中に詰まっていて、つぼや、フレーム、ラベルは彼等の正義のためにあって、言葉はめったに満足にさせないんだ。経験が足りないんだ。俺たちの世界との関係みたいに。それらが「I Am Alien」のテーマなんだ。
-あなた方は単にスクリーモと括るのが難しい幅広い音楽性を持っていますが、今作では作品全体を通してより普遍的なロック・サウンドに近づき、エモーショナルな部分を大切にしているように感じました。ご自身では今作の制作に当たって、どういった音楽性を志向しましたか?
メインとストリームという概念は俺は好きなんだ。音楽には芸術としてのアウトプットと、良質な産業的な音楽を作る2パターンがあると思うんだ。 俺はその芸術としての音楽を好んで創造することを楽しんでいるし、その方法論で曲を作っている。 とは言いつつも、個人的には、作り手の個人的な感情が込められていない音楽は俺の心には響かないな。 だから俺もどんなレベルでも良いから、誰かの心に何かを伝えるために音楽をしているんだ。全てはそのバランスだろうね。俺はこのアルバムにはそのどちらの方法論もいいバランスで盛り込めたと思っているよ。
-2008年にインタビューをさせて頂いた時には"ライヴではシンセは一切演奏しない、生のロックを経験してもらいたい"という趣旨の発言をされていましたが、今作のサウンドの変化はこういったライヴへのアティチュードが影響していたのでしょうか?
今ではシンセサイザーはガンガン使ってライヴをしてるよ。プログラムして機械を通してそれらを使ってるよ。最高だよ。心配する必要もなくなるからね。PAを通して俺たちはロックしてるからね。新しい音楽をするのはめちゃくちゃ最高だよ。
-Track.2「Welcome To The Space Jam」の広がりを持った空間のようなサウンドは正直意外でした。他にも数曲、SCAPEGOATにしては意外と思えるような楽曲がありますが、これらは今のSCAPEGOATの"幅広さ"を表していると捉えたらいいのでしょうか?
思いつきのままに作ってるよ。俺たちの思想のままにね。すごい誠実でそれが俺等の一番自然なやり方だね。ただそれだけだよ。
-前回のインタビュー時には結成以来メンバー・チェンジは一度もないと仰っていましたが、それは今日時点まで変わりはありませんか?
新しいベースが入ったよ。12年間同じメンバーだったけど、新しいメンバーが入って今も絶好調だよ。
-前作『Zombie Dog』をリリースしてから、今回のリリースに至るまでどういった活動をしていましたか?
俺はLETLIVEやSUGAR GLYDERみたいなバンドをプロデュースしていたよ。それと南アメリカのシャーマン教など色々勉強してるよ。