INTERVIEW
CANCER BATS
2010.09.24UPDATE
Member:Liam Cormier(Vo)
Interviewer:KAORU
-アルバムについてのインタビューは既にさせていただいているのですが、アルバムがリリースされて少し日が経って、周りからの反応をどう受け止めていますか?
ファンは気に入ってくれてると思うよ。今までのCANCER BATSの中でも一番ヘヴィなアルバムだと思うんだけど、『Birthing The Giant』の時みたいなパンクっぽいメロディもあるし、『Hail Destroyer』みたいなハードコア感もあるしね。
-前回のインタビューで『Bears,Mayors,Scraps & Bones』の曲群を貫く一つの意識的概念があるとしたら、それはなんだと言えますか?という質問に対して、Liamは「このアルバムに概念があるとしたら、それは全員が経験したことを取り上げている所だね。」と答えていたのですが、この答えに対して、もう少し詳しく教えてください。
そうだね。みんなの経験したことっていうのは、ツアー生活とかだけじゃなくて、人間として生活の中で経験したことっていう意味だったんだよね。とは言っても、俺達はツアーばっかりしているわけだから、その中にどうしてもツアー生活っていうテーマも入ってきちゃったりするんだけど(笑)、恋愛のこととか、大好きな車のこと、コーヒーを飲んでる時間のこと、そういうパーソナルな内容を中心としたテーマだっていうことかな。
-『Bears,Mayors,Scraps & Bones』のレコーディングにおいて、特に工夫した点などがあったら教えてください。
ライヴ感を出したいっていうのはあった。『Hail Destroyer』までは、プリプロがあって、スタジオに入って、録音した曲を何回も何回も演奏して、それでようやく曲が固まるっていう感じだったから、どうしても小慣れてない感触っていうのはあったんだけど、『Bears,Mayors,Scraps & Bones』では、レコーディングを始める何週間も前に曲をきっちり固めていて、いつもならライヴを重ねてから出てくるタイトさを、レコーディングの時点で出したいなって思ってたんだ。曲が固まってから、アルバムに収録される曲を通して2週間くらい練習するっていう期間を設けたんだ。その成果がよく現れていると思うよ。最後のツメの甘さみたいなものも回避出来たし。
-それでは、CANCER BATSのこれまでの3枚のアルバムを、それぞれ一言でまとめてみてください。
『Birthing the Giant』は、俺達にとって記念すべき初めてのアルバムなんけど、まぁ試行錯誤したよね。とにかく作品を発表したいっていう気持ちばかりが先走っていて、ちょっと焦ってた部分もある。『Hail Destroyer』は、ツアーを経て、より良いアイディア生まれていたと思うし、曲を練り上げるっていうことが良く出来たと思う。『Bears,Mayors,Scraps & Bones』では、ようやく製作に時間もかけることが出来て、それまでの2枚のアルバムのいいところを踏まえつつ、ライヴでの経験によって、メンバーみんなが好きなことを再認識して、より焦点を絞って作り上げることが出来た。このアルバムで、ようやくCANCER BATSらしさっていうのが確立出来たんじゃないかなと思うよ。
-次回作への構想はあります?
いやー、まだ新作をリリースしたばっかりだし、何も決めてないよ(笑)。今はツアーに専念したいかな。
-それでは最後に聞かせてください。 "リスナーに長く愛される秘訣"ってなんだと思いますか?
やっぱりツアーを長く続けることだよね。俺達は俺たちなりにはっきりした目標を持ってやってきた。世界最大のバンドになるんだ!とかじゃなくて、本当に好きなことだけをやって、色んな人に聴いてもらいたいと思ってやり続けてきた。それで今までバンドを続けてこられているんだから、これはご褒美だなって思ってるんだ。バンド、音楽に対する愛情があって、ファンに対する愛情がある。結果、それが評価してもらえるんだと思うよ。