－今回はMartinだけが先に1人で来日したそうですね。

そうなんだ。ここにくる直前に色んな出来事があって、とにかく大変だったんだよ！今回は僕だけがニューヨークから日本に来きて、他のメンバーはボストンから日本へ向かっているんだけど、ボストンから来るメンバー全員がまだ到着していないんだ。さらには、ツアー・マネージャーがタイで足止めを食らっちゃってさ！
まぁ僕自身は一睡もせずに飛行機に乗り込んで、飛行機の中で爆睡してきたよ。一人で日本に来るのは初めての体験だったから最初は戸惑ったけど、美味しい食事も出来ているし、ゆっくり過ごせているから、僕にとっては最高のスケジュールと言えるかな。

－Twitterに「...alone in japan...」と書き込まれていたので心配していたんですが、楽しめているようですね。

ああ、あれはジョークさ！（笑）飛行機を降りた直後に書いたコメントで、あの時はちょっとは寂しく感じてはいたけど、ジョークだから！

－『Love Drunk』のリリースからもう4ヵ月が過ぎましたが、全米ビルボードチャートの初登場8位、iTunes総合チャートではTOP10内にデラックス盤と通常盤の2タイトルが同時ランクインという素晴らしい実績を残すことが出来ましたね。おめでとうございます。

どうもありがとう！ファンが前向きにこの作品を受け止めてくれたことに感謝しているよ。僕ら自身、アルバム制作の作業はとても楽しめたから、これから日本でもっと浸透していってくれることを願っているよ。

－そうですね。BOYS LIKE GIRLSが支持を集める最大の理由は、キッズが共感できるようなパーソナルな感情が盛り込まれている点だと思うのですが、今作『Love Drunk』では歌詞のみならずサウンド面もとても凝っているなと思いました。『Love Drunk』のヴィジョンやアイデアはいつ頃から温めていたのですか？

デビュー・アルバムをリリースした直後から、この作品のことをずっと考えていたよ。考え始めてから、その3年後のレコーディングの最終日になっても結局答えがでなかったこともあるんだけれどね。アルバム制作の後半に差し掛かった頃、パーフェクトなアルバムを作るためのプレッシャーに負けそうになったこともあったんだ。だけど、アルバムへの熱意は3年前からずっと温めてきたものだよ。

－なるほど。アルバムの中でもハードなテイストのTrack.1「Heart Heart Heartbreak」Track.8「The Shot Heard Round The World」が個人的にフェイバリット・ソングなのですが、中にはこれらの仕上がりに驚いたファンもいたと思うのですが。

そういうハードなテイストは、バンドが成長していく上での自然な進化だったんだ。ライヴを重ねるに連れて、僕ら自身が成長して、音もよりハードになっていった。だから昔の楽曲を今ライヴでやると、ちょっと違った感じに聴こえるだろうね。
ポップなエレメントを残しつつも、ライヴでのハードさが加わったっていう、ごく自然な変化なんだよ。だからファンのみんなもその変化を自然に受け入れてくれているんじゃないかな。

－では、THE KILLERSやFRANZ FERDINANDのようなエレクトロニックなサウンドを取り入れた経緯は？また、制作にあたり具体的に目指したアルバムがあれば教えてください。

これといって具体的なアルバムやバンドに影響された訳ではないんだ。バンドの4人がやりたかったことをそのまま取り入れているだけなんだよ。まずは、オリジナルでいること。そこに色んなスタイルを持ち寄って、一枚のアルバムの中でどう表現していくかってことを目指したんだ。

－サウンドのみならず、いわゆるエモ・バンドからの脱却を感じさせるメロディラインが素晴らしいと思いました。メロディ・メイカーはMartinですか？

ああ、そうだよ。全ての曲のメロディと歌詞を僕が担当しているんだ。まずメロディを作って、それにインスパイアされながら歌詞をのせていくんだ。メロディが良ければ、歌詞も自然とついてくるものなんだよね。

－曲作りのプロセスそのものにも大きな変化があったと思うのですが。

曲作りのプロセスに変化はなかったよ。自然と湧き上がってきたものなんだ。
エモ・バンドっていうイメージから離れられたのなら、それはとても嬉しいことだね。曲作りのプロセスよりも、自分自身と環境が変わったっていうのかな。16、17歳から20歳くらいの頃から曲作りをしてきたけれど、それからもう何年も経ったわけだし、それまでの経験がちゃんと発揮出来ているなら嬉しいよ。ティーンエイジャーの頃はベッド・ルームで曲を作っていたのが、今ではツアー・バスの中やスタジオだったりするわけだしね。夜一睡もせずに曲作りをしたり、逆にプレッシャーのあまり曲作りから逃げたこともあったよ。だけど、それも含めて僕らの変化なんだろうね。