INTERVIEW
ELLIOT MINOR
2008.06.10UPDATE
Member:Alex (Vo&Gt.) / Ed (Vo.&Gt.)
Interviewer:MAY-E
-Edは学校で合唱隊の聖歌隊長だったそうですね。
Ed:そうだよ。
-聖歌隊員としてプロを目指そうと思ったことは?
Ed:そうだなぁ~。もちろん聖歌隊でやりたいと思ってもいたけど、本気でそれを夢にしようとは思わなかったな。15~16歳のころからロック・バンドをやりたいっていう夢を持っていたからね。だけど、お前(Alex)はプロなりたかったんだよな?
Alex:僕?・・・う~ん、そうだったっけ?
Ed:そうだろ?彼はプロになりたかったらしいよ!
Alex:え?僕!?・・・まぁ、その通りだよ(笑)
-そうだったんですね(笑)聖歌隊で歌うこととロック・バンドで歌うことは、どちらが難しいですか?
Alex:聖歌隊の方が難しいよ。
Ed:そうだね。
Alex:聖歌隊で歌っているときの方が目立ってしまうから。ロック・バンドのライブのようにうるさくないし、一緒に興奮するファンもいないし叫んだりすることもないから。
Ed:聖歌隊で歌うときは楽譜を見ながら歌わなくてはならなくて、それは曲によってはとても難しいことなんだ。
-メンバー全員がクラシック音楽の教育を受けているそうですね。日本では若い頃からクラシックの教育を受けている人は珍しいのですが、UKではよくあることなのですか?
Ed:どうなのかなぁ?行った学校によるんじゃないかなぁと思うよ。たまたま僕らが行った学校は、奨学金をもらって音楽の勉強が無料で受けられるような環境が整っていたからね。他にもアートやスポーツを中心とした学校があるけど、やっぱり通っていた学校の影響が一番なんじゃないかな。
-では学生の頃、音楽以外に興味のあった事は?
Alex:僕はサッカーだよ。
Ed:僕もサッカー!読売ベルディを応援していたこともあったよ。日本の実家が、読売ランドに近かった影響もあって。
Alex:だけど、やっぱり音楽に勝るものはなかったね。
Ed:うん、その通りだね。
-なるほど。では音楽の話に戻りますね。
My Chemical Romanceと比較されることも多いかと思いますが、いかがですか?
Alex:うん、My Chemical Romanceは僕らもとても大好きなバンドだから、そうやって比較されることはすごく嬉しいよ。
Ed:My Chemical Romanceのアルバム「The Black Parade」は僕らは本当に大好きなんだ。ライブもみんなで見に行ったよね?
Alex:うん、ロンドンのアリーナでやった彼らのライブを見に行ったこともあるけど、劇場みたいな演出で、ギターのアンプの後ろから仕掛けが上がっていくような、大掛かりなショーで素晴らしいと思ったよ。
-彼らと面識は?
Alex&Ed:ないよ~。
-Edは、マイアンセムにも「Welcome To The Black Parade」を挙げていましたね。
Ed:うん!あの曲を始めて聴いたときの衝撃は今でも忘れられなくて、それ以来大好きな曲なんだ。素晴らしい曲だと思ってる。あと、あのアルバムの中に収録されている「Cancer」っていう短い曲があるんだけど、それも好きな曲の一つだよ。
-彼らの大ファンだった10代の少女が自殺したことを、あたかも「The Black Parade」のせいで自殺したかのように記事にしたDaily Mail紙のニュースはご存知ですか?
Ed:え!?そんな事件があったの?
Alex:女の子が殴られて殺されてしまったニュースなら知ってるよ。それとは別の事件?
-ええ、その事件とは別です。先月31日にロンドンでMy Chemical Romanceのファンの子達が、その記事を書いた新聞社に対してデモ行進を行ったんですよ。
Ed:31日っていったらつい先日だね。ぜんぜん知らなかったよ。
Alex:だけど、それはすごくショックなニュースだね・・・。
-その記事では、13歳の女の子がMy Chemical Romanceが「The Black Parade=死の世界」に憧れて命を絶ったと書かれています。ロック・バンドが死をテーマとした曲作りをすることは珍しいことではないですよね。あなた方は、本来バンドが伝えたいメッセージをリスナーが誤って受け止めてしまわないように、これからより多くのリスナーに発信していく側として、今後の楽曲やコメントに気をつけていこうと思う部分はありますか?
Alex:そうだな・・・僕らは他のロック・バンドよりも深い感情や複雑な感情を表している曲は今のところないと思っているんだ。歌詞で使われる言葉も、なるべく一つの言葉に限定しないように気をつけている。そこで繰り広げられている世界を、明白にしすぎないようにね。
Ed:今までこういうことを考えたことがなかったから、とても難しい問題だね。曲を聴くことでその歌詞が、実際にそれを聞いている人の心理状態とリンクするというのは必ずどこかで起きることだ。僕らは限定された主題よりも、その音楽全体に流れているフィーリングを大切に考えているよ。