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激ロック | ラウドロック ポータルサイト

DISC REVIEW

少年蓮

パンク・ロックに近い率直さを湛えた表題曲「少年蓮」は、きっとシェルミィにとって長く愛されていくアンセムとなっていくことだろう。"間違いだらけの中僕らは認めあえる"という詞は、現代の人々に何が大事なのかを教えてくれている。その一方で、ライヴで激盛り上がりしそうな刺々しい音像と、胸をすくような歌詞がシニカルに響く「陰口」は強い毒性を持つ。どこか90年代V系の面影を漂わせる曲調と、赤裸々な言葉が逼迫した光景を生み出す「自分を殺している」のリアリティも、彼等だからこその味わいだと言えるだろう。来年にはいよいよ10周年を迎えようとしている今、迷える負け犬たちは泥沼からちょうど這い出たところなのかも。 杉江 由紀