DISC REVIEW
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熊と戦うヴォーカリスト、Alex Terribleの強烈なキャラクター性も含めて、今や世界的な知名度を誇るロシア発の5人組 SLAUGHTER TO PREVAILが、およそ4年ぶりに放つ最新作『Grizzly』。前作『Kostolom』(2021年リリース)で見せたバンドの可能性をさらに拡張し、独自のヘヴィネスを保ちながらも驚く程多種多様なスタイルを提示するという離れ業を、見事成功させている。そもそもBABYMETALとRonnie Radke(FALLING IN REVERSE/Vo)を同じ作品の中でゲスト参加させて破綻しないのは、恐らくSTPだけであろう。凶暴極まりないデスコアから祖国のルーツを感じさせるバラードまで、暴虐性とフック満載のキャッチーさが同居する柔軟性に感服! 井上 光一