DISC REVIEW
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2000年代USメタルコア・シーンを牽引したオレンジカウンティ産の5人組 BLEEDING THROUGHによる通算9枚目のアルバムで、2018年の復活作『Love Will Kill All』から約7年ぶりとなった最新作だ。本作はメタルコアにゴシックなシンフォニック・ブラック的要素を取り入れたバンドの核となる音をブレることなく鳴らしつつ、キーボードを担うMarta Demmelのヴォーカルを大々的にフィーチャーしていることも功を奏し、Brandan Schieppatiによるアグレッシヴ且つ重厚なヴォーカルとのコントラストも絶妙な塩梅。彼等にとっての新たな黄金期の始まりと言っても過言ではない、偉大な先駆者が生み出した見事な力作だ。 井上 光一