DISC REVIEW
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METAL SAFARI、BAT CAVE、ELEMENTなどに在籍していた国内メタル/ハードコア・シーンの猛者たちが集う、IN FOR THE KILLの約7年ぶりとなるアルバムが完成した。90年代ハードコアやデス・メタル、グルーヴ/スラッシュ・メタルなどのサブジャンルを極限までクロスオーバーした音楽性はさらに切れ味鋭く研ぎ澄まされた印象だ。爆速ビートにエッジの立ちまくったリフが生々しいプロダクションで収められており、聴く者の首根っこを掴んでドスを突き立てるかの如き容赦ないアグレッションは実に痛快。音の気持ち良さのあとに意味が追いかけてくる、型破りな日本語詞のヴォーカルも味わい深い。日々のフラストレーションを粉砕する"殺しのシンフォニー"と言うべき作品だ。 菅谷 透