DISC REVIEW
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異端であり続けてきた清春は、やはり今もって異端なのだろう。どの時代にあっても、様々な形で尖り続けてきた彼が今回のアルバムで聴かせるのは、ベース、ドラムが存在しないなか、ギターもアコースティックが主体だというのに、極上の躍動感とエモさに溢れたプリミティヴな音そのもの。トライバルなパーカッションや、色気を醸し出すサックスなどを生かした独自編成の音像を背景に、清春が歌い上げる永遠という概念は実に奥深い。激ロック読者にはボーナス・トラック的な位置づけの「鼓動」でcoldrainのKatsumaが聴かせるドラミングも堪能していただきたいところだが、ステレオタイプなロックとは明らかに異なる今作の全体像と空気感は、もはや異端なだけでなく貴重でもある。 杉江 由紀
