DISC REVIEW
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IRON MAIDENのベーシストにしてリーダー、Steve Harrisの息子であるGeorge Harris(Gt)率いる5人組が放つ、およそ4年ぶりの最新作。全9曲曲(※日本盤のみボーナス・トラック2曲)とコンパクトな作りながらどれも粒揃いの出来栄えで、持ち前のメロディックさとモダンなヘヴィネスとの絶妙なバランス感覚はネクスト・レベルへと達した印象だ。英国産らしい哀愁を帯びたギター・プレイの充実ぶりは、新ギタリスト Tommy Gentryが加入したことも大きいのだろう。数々の大物バンドのストリングス・アレンジを手掛けたイギリス人チェリスト Audrey Rileyの参加も特筆すべき点で、重厚なバンド・アンサンブルと絡み合うストリングスが劇的な効果を上げていることにも注目してほしい。 井上 光一