DISC REVIEW
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ミシガン州のメタルコア・アクト、FOR THE FALLEN DREAMSによる約5年ぶりとなる最新作『For The Fallen Dreams』。前作『Six』(2018年)に引き続いて良質なプロダクションで繰り出される楽曲群は、持ち前のアグレッシヴさに加えて、シンガロング必至の胸を打つクリーン・パートを今まで以上に全面に押し出している印象だ。本作のもうひとつの特徴と言える「What If」などに顕著なニューメタルの影響については、残念ながら完全に自分たちのものとしているとは言えないというのが正直なところである。とはいえ結成20周年を迎え、初期は叙情派メタルコアを鳴らしていた彼らが今もなお、音楽的な冒険に挑み続けていることは本作を聴けば理解できるだろう。 井上 光一