DISC REVIEW
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HR/HMシーンのスーパー・バンドの異名に相応しい、卓越したテクニックと職人芸が光る円熟のハード・ロック! Richie Kotzen(Gt/Vo/ex-MR. BIG/POISON)、Billy Sheehan(Ba/Vo/MR. BIG)、Mike Portnoy(Dr/Vo/ex-DREAM THEATER)という泣く子も黙るシーンきってのテクニシャンたちが集まったバンドであり、通算3枚目となる本作でも、初っ端の「Xanadu」における超絶テクニックの応酬によるバンド・アンサンブルで、現代におけるパワー・トリオの最高峰であることを高らかに宣言している。同時にアルバム全体で貫かれているのは、高い歌唱力を持つRichieのハスキーで艶っぽいヴォーカルによるメロディを主体とした、あくまで楽曲ありきの作風である点ということは強調しておきたい。 井上 光一