DISC REVIEW
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2021年2月に始動した、名古屋発"新感覚"ロック・アイドル、誰もシラナイ。が放つ、1stミニ・アルバム。挑発的なエレクトロ・サウンドとラップを交えた「バランスブレイカー」や、2ビートを組み込んだラウド且つヘヴィな「掴メ」、レイヴィなシンセが高揚を煽る「ハナイチモンメ」に、激情的なスロウ・ナンバーの「エンダー」など、様々な方向性を提示しつつも、"ロック・アイドル"というコピーの通り、彼女たちの楽曲の軸にはあるのは、ハードで破壊力のあるバンド・サウンドだ。なお、タイトル"KäMPFER"は、ドイツ語で"戦士"や"闘士"という意味。今はまだ誰にも知られていない5人が、その名を轟かせ、誰もが知る存在へと駆け上がる戦いの幕開けを告げる1枚。 山口 哲生