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INTERVIEW

誰もシラナイ。

2021.05.11UPDATE

2021年05月号掲載

誰もシラナイ。

Member:こはく 猫守 梦 湊 桃瀬シオン 愛狩ノア

Interviewer:山口 哲生

今年2月に始動したばかりの5人組アイドル、誰もシラナイ。が、5月12日に、1stミニ・アルバム『KäMPFER』をリリースする。本作には、ハードなバンド・サウンドを軸に、ラウドでヘヴィなものもあれば、ダンス・ミュージックの要素を取り込んだものから、激情的なスロウ・ナンバーまで、様々なベクトルを提示した楽曲を収録。ドイツ語で"戦士"や"闘士"という意味のタイトル通り、まさに今戦いの幕を開けた彼女たちの魅力を閉じ込めた、勢いのある作品に仕上がっている。名古屋発"新感覚"ロック・アイドルと謳う彼女たちが思う、自らの"新感覚"とは。スタートを切ったばかりの5人に話を訊く。

-2021年の2月に始動されたばかりということですが、みなさんはどういう形で集まったんですか?

猫守:ひとりだけオーディションで、その他のメンバーはプロデューサーの声掛けで集まりました。

-ちなみにオーディションで入られたのは?

湊:私です。

-なるほど。4人は声を掛けられたときに、たとえば"こういうグループにしたい"とか、いろんな話があったと思うんですが、どんな感じだったんですか?

猫守:私はアイドルってあまり知らない世界だったので、歌って踊ってキラキラしてる感じなのかなと思っていたんですけど、"ヴォーカルが5人いるグループを作りたい"っていう話を聞いて。なので、曲もロックな感じとか、中毒性のあるものにしたいっていう。それで最初に聴いた曲が「バランスブレイカー」だったんですけど、面白そうだなと思ってワクワクして、私は入った感じでした。みんなも似たような感じ?

こはく:うん。私もだいたい同じ感じでしたね。今できている曲を聴かせていただいて、キラキラした感じというよりは、ちょっとバンドに近い感じがあったというか。それでやりたいなと思いました。

愛狩:私も曲を聴いて、やってみたいなぁって感じでしたね。面白そうだなと思って。

桃瀬:私は名古屋で活動してるアイドルさんのライヴを観に行かせていただくこともあったんですけど、煽り方とかが結構バンドっぽくて、いい意味でアイドルっぽくないんですよ。だから、もしアイドルをやるのであれば、バンド・サウンドの音楽をやりたいなと思っていたので、曲を聴いたときにピッタリだなって思いましたね。これはやりたいなって。

-名古屋で活動されているアイドルって、他の地域とは違う特色があるんですか?

桃瀬:なんか、ロック系が結構多い感じかも。

猫守:ツーステ踏める曲がだいたいあるかなぁって個人的には思います。

こはく:名古屋がツーステ好きっていうのあるかも。

-そうなんですね。そして、湊さんはオーディションを受けたと。

湊:歌の活動をしたいなと思って探していたときに、ネットで募集しているのをたまたま見つけて。私も楽曲を聴かせてもらって、そこに惹かれたところが大きいですね。

-ネットの募集ってなんて書いてあったんです?

湊:なんか、"我こそは!"みたいな。

桃瀬:"歌に自信がある方、ダンスに自信がある方"みたいな。

猫守:"誰にも負けない気持ちがある方"とか。

湊:応募するにはちょっとハードル高いなって思う言葉がつらつら書いてあって(笑)。そこに一瞬ちょっと怖じ気づいちゃったんですけど、応募してみないと始まらないなって。

-そこからみなさんが最初に会ったのはいつだったんです?

桃瀬:去年の12月とかですね。

愛狩:3~4ヶ月前とか?(※取材は2021年4月下旬)

こはく:うん。話を貰ったのが11月とかで、全員集まったのが12月です。

-そこから始動に向けてかなり濃い時間を過ごしてきたと思うんですけど、その中でも特に印象に残っている出来事を、おひとりずつお聞きしていきたいです。

一同:なんだろうなぁ......。

猫守:始動してまだ2ヶ月っていうのがあんまりしっくりこないんですよ。"本当に......?"みたいな(笑)。

桃瀬:"まだ......?"っていう(笑)。1月にSNSで(グループ結成を)発表したんですけど、そこからほぼ毎日会うような感じになっていって。

猫守:今日は撮影、今日は練習、今日はレコーディングみたいな感じで、スケジュールが一気に過密になって、ついていくのに毎日全員必死でしたね。ダンス経験者も2人だけで、ほぼほぼ初心者ばかりだから、とにかく食らいついていく感じでした。

-ちなみにダンス経験がある方って?

桃瀬&愛狩:(挙手)

-じゃあ猫守さんは未経験だったと。それまではどんなことをされていたんですか?

猫守:それまではバンドのヴォーカルをやったり、ソロ・シンガーでオーディションを受けたりしてました。

こはく:私ももともとバンドをやっていて、ベースを弾いていたので、ライヴは結構やってましたけど、歌って踊ってはまったくの初めてで。運動神経はわりといいほうだと思っていたんですけど、ダンスとなるとやっぱりまた別でしたね。最初のライヴは配信ライヴだったんですけど、最後に振り入れをしたのが本番2週間前とかで、本当に覚えられるのか......? って。振りとか歌を間違えずにできるかとか、結構切羽詰まってたんですけど(苦笑)、やり終わったときは達成感がすごかったです。

-湊さんもダンス未経験だったと。

湊:ほぼ未経験ですね。ダンス以外でも初めてのことが本当に多くて、ミュージック・ビデオの撮影も想像以上に過酷でした(笑)。撮影のときは、ダンスも歌も完全に入った状態でやるので、そこまで大変なのかなぁと思っていたんですけど、気候のことをまったく考えてなくて。当日はものすごく極寒の中で撮影したんですよ。

-それは「ESCAPE」のミュージック・ビデオですか?

湊:そうです。

桃瀬:1月の山奥で撮影したんですよ。

こはく:廃墟みたいなところで。

桃瀬:半袖で(笑)。

猫守:すごい強風で、後半は雨が降ってきて......。

桃瀬:あれはヤバかった......。

湊:泣きながらやってましたね(苦笑)。あと、私もデビュー・ライヴは大変でした。とにかく曲を全部覚えないといけなかったから、みんな混乱していて(笑)。

猫守:パニック。

湊:そう、毎日パニック(笑)。でも、日にちが迫っていて、やらないと終わるぐらいの気持ちでみんなやっていたので、楽しいと大変が一気に来たっていう感じでした。

-桃瀬さんは、ダンス経験ありとのことでしたけど。

桃瀬:一応あるんですけど、中学生の頃の話なので、結構前なんですよ。私もこれまでバンドでヴォーカルをやっていて、アイドルはやったことがなかったので、歌って踊るのって大変だろうなと思ってはいたんですけど、最初の振り入れのときに本当にしんどすぎて。

-ヴォーカル経験はあるけど、踊りながら歌うとなるとやはり全然違っていたと。

桃瀬:全然違いますね。正直、踊るだけなら余裕っしょ? みたいな感じで考えていたんですけど、息ができなくて声も出ないし。過呼吸状態になってました(苦笑)。あと、歌いながら踊ると、マジで顔が保てないっていう。

一同:(笑)

-配信ライヴの映像を拝見したんですが、桃瀬さんはライヴ中かなり煽ってますよね。

一同:(爆笑)

-今こうやって話している雰囲気と全然違うなぁって。

桃瀬:人が変わっちゃう感じというか、なんかもう全員殺すぐらいの勢いでやってます。

-いいですね(笑)。愛狩さんとしては、これまでを振り返って印象的だった出来事というと?

愛狩:私が一番印象に残っているのは、初めてお客さんの前でライヴをしたのが"でらロック"("でらロックフェスティバル 2021")だったんですけど、入場規制になって、大勢の人の前でできたっていうのは、今思えばありえないことだったんだろうなって。

-嬉しいですよね、サーキット・イベントで入場規制がかかるって。

湊:みんな叫んでました。

一同:(各々が喜びの奇声をあげる)

-(笑)そうなりますよね。いただいた資料に名古屋発"新感覚"ロック・アイドルというコピーがあるんですが、自分たちのどういうところが新感覚だと思いますか?

猫守:"誰もシラナイ。ってどんなグループ?"って聞かれたときに、ひと言で言うなら"カオス"なんですよ。5人の声もキャラクターも、聴いてきた、歌ってきた、目指していた音楽も違っていて。だけど、それがひとまとまりになっているのが新感覚なのかなって。ここまで多面性のあるグループってあまりないんじゃないかなって思いますね。

こはく:みんなバラバラだもんね。今"歌ってみた"をアップしてるんですけど、そこでメンバーそれぞれの歌い方とか声質とか、個性がよくわかるんじゃないかなと思います。

-そこは確実に武器ですよね。こはくさんはいかがです? 自分たちが新感覚だと思うところというと。

こはく:ぼうちゃん(猫守)が言ってくれた通り、みんながバラバラっていうのは新感覚かなと思います。そこは歌もそうだし、あとは見た目というか顔面も......

こはく以外:顔面(笑)。

こはく:いや(笑)、似てる人がいないんですよ。みんなバラバラだから、ひとりひとりのいいところがすごく目立っていて。お客さんも誰を推そうか結構迷って、じっくり決めてくださっている方が多いなっていう気がします。