DISC REVIEW
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言わずと知れたLUNA SEAのギタリスト、INORAN。国内にとどまらず精力的な活躍をしている彼の、13枚目となるソロ・アルバムがリリースされた。1997年にソロ活動を始め、バンドや、様々なプロジェクトと並行してソロ作も定期的に発表するという非常に多作な印象だが、今作はそんな彼の多彩な音楽スタイルでの活動が生きた、とびきり自由度の高い作品。コロナ禍ということもあり演奏をすべて自身で担当したということにも驚かされるが、インダストリアル・ロックや、エレクトロ・ポップ、ジャズ、ソウル、ファンク、ブルースなどの要素を自分色に染め上げたアレンジもひとりでこなしたということに、熟練の技を感じる。ステイホームでも、自由な発想で心は垣根を越えられるというひとつの答えがここにある。 山本 真由