DISC REVIEW
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LAの激情/ポスト・ハードコア・バンド、TOUCHÉ AMORÉが5作目となるフル・アルバムを完成させた。今作はSLIPKNOT、KORN、AT THE DRIVE-INらの作品を手掛けたRoss Robinsonをプロデューサーとして迎え、これまで以上に自身の音楽と真摯に向き合って作られている。前作は、フロントマンであるJeremy Bolmが、母の死というつらい現実を乗り越えるためのセラピー的な作品でもあり、剥き出しの感情をぶつけるような激しさと切なさがあったが、今作は悲しみを乗り越えた今のバンドのポジティヴな現状を示すような、前作へのアンサー的作品となった。激しさと温かなメロディが共存し、スケール感が増した楽曲からは、バンドの進化を感じることができるだろう。 山本 真由