DISC REVIEW
-
クリスチャン・メタルコア・バンド FOR TODAYなどのメンバーにより2016年に結成された、アイオワ出身5ピース・バンド NOTHING LEFTが、2017年のEPに続く1stフル・アルバムをリリース。90年代メタリック・ハードコアをベースに、よりヘヴィ且つアグレッシヴに振り切ったサウンドはまさにモッシュ・ピット対応型で、怒り狂うヴォーカルと、突進力の高いファスト・パートからツーステップ、そして超重量級のビートダウンまで自在に行き来するアンサンブルは思わず身体が動いてしまうほど。緊迫感を醸し出す不協和音を用いながらもカオティックすぎず、前身バンドのような叙情性も垣間見えるリフ・ワークも秀逸。全9曲トータル30分足らずの間に、息もつかせぬ怒濤の展開を見せる良作。