DISC REVIEW
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すでに幾度かの来日経験もあり、叙情系ハードコア好きには人気の高いカナダ出身の5人組による6枚目となる最新作。今年に入って、2013年に脱退していたギタリスト、Alex Reが復帰を果たしている。肝心の中身だが、先行で公開されていた「Wings Of Nightmares」を気に入ったのであれば、間違いのない素晴らしい作品となった。確かなテクニックに裏打ちされた強靭なバンド・アンサンブルを軸に、男泣きを誘うシャウト、哀愁という言葉の意味そのままの疾走感、叙情的すぎるメロディ、Alexのものと思われるクリーン・パートもいい味を出している。全10曲入り約33分という潔さの中にも、緻密に練り上げた楽曲に込められた情報量は多い。貫録の1枚。 井上 光一