DISC REVIEW
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北海道から世界を目指したバンドとしては、かつてのEZOや近年であればGYZEを挙げることができる。が、今この結成11年を迎える絶妙なタイミングで1stフル・アルバムを発表するLeopardeathも、ここからそこに名を連ねていくことを志しているという。売り言葉として"正統派ヘヴィメタル、90年代イエテボリ系メロデス+デスラッシュを見事に具現したエクストリーム・サウンド"というフレーズも見受けられるものの、七夕がテーマになっているという「催涙雨」や、いい意味でメタルの領域を超えた「光芒の奏多」など、今作においては和メロや日本語を巧みに活かした楽曲たちが多く呈示されているのもひとつの特徴と言えそうだ。1stフル・アルバムとは言えど、キャリアがあるだけに貫禄十分でもある。 杉江 由紀