DISC REVIEW
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ブラック・メタルにポスト・ロック/シューゲイザーのアプローチを大胆に盛り込んだ2ndアルバム『Sunbather』がシーンの内外で大きな話題となった、サンフランシスコ出身のDEAFHEAVENによる4thアルバム。バンドの核となるメタルへの回帰が見られた前作とは異なり、今作ではChelsea Wolfeのクリーン・ヴォーカルをフィーチャーしたTrack.6のように実験的な要素も増加。終盤のコーラスが強烈なカタルシスを生むTrack.3や、インタールードからジリジリと緊張感を高め、怒濤のブラストビートで感情を爆発させるTrack.5など、温もりのあるメロディと轟音の対比がよりダイナミックに進化している。10分超えの長尺曲が半数を占めるが、長さを感じさせない構成の巧みさもさすがだ。 菅谷 透