DISC REVIEW
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米人気オーディション番組"アメリカン・アイドル"出身のChris Daughtry(Vo/Gt)を中心に2006年に結成し、アルバム・セールス800万枚を超えるモンスター・バンドとなったDAUGHTRY。ブルースやカントリー、ソウル、ゴスペルなどのエッセンスを感じる大陸感のあるサウンドとメロディ、タフでエモーショナルに歌い上げるヴォーカル、そしてラジオ受けも抜群のキャッチーさや耳馴染みのいい音作りなど、どの点においてもアベレージの高い王道のアメリカン・ロックの旗手が、2年間じっくりと築き上げたのが今作だ。Chrisは"今までで最も楽しく、同時に最も挑戦したアルバム"と語る。朗々と美声を響かせる歌を中心にしつつ、ルーツ・ミュージックをよりモダンにアップデートし、軽やかに華やかにファンキーにと、ステップを踏む躍動感やポップ性を生かした作りとなった。いい意味でカジュアル、且つショー・アップされたロック・アルバムで、高揚感に満ちている。 吉羽 さおり