DISC REVIEW
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"キョウダイゲンカ"とは実にインパクトのあるアルバム名だ。普通は付けないでしょ? と軽くツッコみたくなるが、それがバンド編成や作品内容を的確に表したものになっているので、至極納得した。今作で初めてRyo&Yuu兄弟でリード・ヴォーカル/作詞作曲を分け合い、それぞれの楽曲を交互に収録。そうすることでふたりのソングライターとしての色が明確になり、まるで兄弟喧嘩のごとくバトルしている感覚も味わえるのだ。ストレートなパンク・ロックを鳴らすRyoに対し、ひと癖もふた癖もある展開で引き込むYuuと、それぞれの個性が際立った曲調が自然と作品に幅を与えている。ツイン・ヴォーカルで掛け合うTrack.3「LEAD」、劇的なイントロを用いたTrack.6「4 LIFE」と佳曲揃い。 荒金 良介