DISC REVIEW
-
従来のファンも唸らせながら、ラウド・ロックの範疇に収まりきらないポピュラリティも獲得した『ROAR』から約1年半。待望の新作は、前作で打ち出したサウンドをさらに研ぎ澄ましたことを思わせる6曲を収録した、新たな一歩に相応しい1枚となった。外野の声など関係ねぇとばかりに90年代ラウドの王道を突き進む序盤(Track.1、Tarck.2)からポップに振りきるTrack.3と、どんどんとスピードを上げ、最後のTrack.6ではUKロックを思わせるダンサブルなサウンドとともに進化の意志をアピールしながらリスナーの期待を次回作に繋げる。新たな試みも取り入れながら、全曲がライヴ・アンセムになりえるものになっているところにライヴハウスを主戦場としてきたバンドの矜持が窺える。 山口 智男