DISC REVIEW
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音楽史にその名を刻む偉大なドラマー、Dave Lombardo(ex-SLAYER)やTHE LOCUST、RETOXのメンバーといったメンツに加え、2代目ヴォーカリストに鬼才Mike Patton(FAITH NO MORE 他)を迎えたニュー・バンドが放つデビュー作。プリミティブな怒りやフラストレーションに満ちた、80年代スラッシュ・メタル~ハードコア・パンクのクロスオーバー的サウンドと変化自在の変態的ヴォーカルが、あくまでハードコア流儀を保ちながら、見事なバランス感覚で融合している。原曲は9分超えのBAUHAUSのデビュー曲「Bela Lugosi's Dead」を2分半でカバーするという荒業も披露。常人には真似のできないセンスに脱帽である。単なるサイド・プロジェクトではあり得ない、強烈な一撃を聴き手に与えるであろう。 井上 光一