DISC REVIEW
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2010年代も後半を迎えた今、パワー・メタルもEDMもゲーム音楽さえも、自らの音楽として自然に融合させてしまう若者たちが登場した。元ESCAPE THE FATEのRonnie Radke(Vo)を中心としたバンド、FALLING IN REVERSEのリード・ギタリストであったJacky Vincentが、脱退後に新たに結成したのがCRY VENOMである。これでもかと弾きまくる華麗なギター・ソロの応酬、現代的なトランシ―な電子音、過剰にドラマチック且つシンフォニックなキーボードのプレイなどなど、確かなテクニックと怖いもの知らずの若さとで、真空パックしたが如き音楽性である。日本が誇るGALNERYUSのSyu(Gt)がゲスト参加していることも、必然の結果と言えるだろう。ヴォーカルとメロディに若干の弱さを感じる面はあるにせよ、ルックスの良さも含めて、チェックしておきたい若手注目株である。 井上 光一