DISC REVIEW
-
いわゆるデスコア、Djentなどの音を好む向きには、周知の存在であろう。本作で日本デビューとなる、米マサチューセッツ産の4人組が放つ最新作5th。中心人物 Joe Cocchi(Gt)による、7弦ギターを駆使したテクニカルなプレイはさらに研ぎ澄まされ、随所に挟み込まれる叙情的な泣きのソロも堂に入ったものである。ヘヴィ且つプログレッシヴなグルーヴを生み出すリズム隊、暴虐極まりないヴォーカルも健在だ。新加入のベーシストによるクリーン・パートに関しては賛否両論あるだろうが、在りし日の00年代メタルコア的な雰囲気が、個人的にはどこか懐かしい気持ちにもさせられた。強烈な個性はないが、キャリアを重ねたバンドならではの円熟味に加え、新たな境地も見せた好盤である。 井上 光一