DISC REVIEW
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アメリカ出身のメタルコア・バンド、WITHIN THE RUINS。2003年にマサチューセッツで結成され、フル・アルバムも既に3枚リリースされている。本作もメタルコア/スラッシーなサウンドに、Tim Goergen(Vo)の漢臭さ全開の咆哮がこれでもかというばかりに冴え渡っている。彼らの楽曲のキモは闇雲に疾走するだけでは無く、ブルータルにうねる重低音パートや変態的ともいえる転調や変拍子が繰り出されたりするというユニークさにある。バッキバキのスラップ・ベースが聴けたかと思うと、怒涛のブラスト・ビートやブレイクダウンと展開が読めない。「Enigma」や「Ataxia III」といったテクニカルなインストゥルメンタル楽曲、シンセの味付けもプログレッシヴで興味深い。 藤崎 実