DISC REVIEW
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ラウドでメタリックでヘヴィなサウンド+日本語詞で独特の世界観を展開するVorchaosのメジャー・デビュー・アルバム。暑苦しさすら感じられる、ストレートなリリックにややコテったメタル・サウンドと、終始貫き続けるヘヴィ・サウンドからはすでに完成された世界観が窺える。イントロから圧倒的なパワーを持ってヘヴィに展開していくTrack.3、お経のようなラップをヘヴィにアレンジした独特なサウンドが異色のTrack.10など、操る題材もサウンドも自由自在。ヴォーカル・ワークの幅の広さが目立つが、様々なジャンルを呑み込んだバンド・サウンドの幅の広さもまた特筆すべきポイント。TO THE RATS AND WOLVESをドイツより迎えて行われた"激ロックGIG vol.5"への出演などの経験も詰んできた彼らが、2017年のシーンを混沌の渦に巻き込んでいく。 米沢 彰