DISC REVIEW
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前作が全米アルバム・チャートの9位に食い込み、一躍ロック・シーンの最前線に躍り出たジョージア州アトランタの5人組、ISSUES。スクリーモ/メタルコアに本格派のR&Bサウンドを取り入れ、斬新さを打ち出した彼らはこの2年ぶりの新作でも大胆なアプローチに挑戦。R&Bの延長で、さらにファンキーになったサウンドはラップも使っていることを考えると、もはやラップ・メタル/ミクスチャー・ロックと言える作品になっている。そんな進化を遂げる一方で、若手カントリー・シンガーのJon Langstonをゲストに迎えると同時にフィドルも使い、カントリーにもアプローチしたTrack.4「Yung & Dum」。グルーヴィなベースのフレーズから始まるTrack.1「The Realest」から先の読めない展開の連続で、最後まで飽きさせない。そんなやりたい放題に笑いが止まらないのは筆者だけか。しかし、そこにこそ、どんなバンドにも負けない彼らの情熱が感じられる。 山口 智男