DISC REVIEW
-
RYOTA(Vo)、164(Gt)のユニットによる1stアルバム。2枚のシングルを経て、ライヴ活動も精力的に行ってきた彼ら。個性際立つバンドとの競演を重ねることで、自分たちの武器とは何だろうか? と改めて考えた。それはRYOTAの伸びのあるメロディアスな歌心、164のブルージーなハード・ロック/ヘヴィ・メタルのエッセンスをより楽曲に注入することだった。従来のスクリーモ風味のラウドな曲調はあるものの、切ないメロディが胸を打つバラード風の「時間」、多彩な歌の表現力を見せつける「migratory」など、豊かな広がりを持つ楽曲が増えている。エッジ鋭いヘヴィさから万人を振り向かせるポップ性を身につけ、多くの音楽リスナーの耳を奪う音像を提示している。また、闇の中に光が垣間見えるような歌詞もいい。 荒金 良介