DISC REVIEW
-
2011年結成、現在売り出し中の若手のホープ、IF I WERE YOUの2ndアルバム。バンドの得意なパターンを強調した1stアルバムと比べて表現の幅は格段に広がり、バンドの可能性を拓く意欲作と位置付けて良い仕上がりになっている。ピアノ・サウンドを取り込むなど、シンセのパターンが多彩になったことで各曲の個性がより色濃くなり、1曲の中でも様々な表情が与えられている。身上の澄みきったヴォーカル・ワークには力強く歌い上げるアプローチも加わり、サビのメロディがより印象的に耳に残るようにもなった。その変化はKyle Strang (Vo)自身も影響を公言するMatty Mullins (MEMPHIS MAY FIRE)を彷彿とさせる。何かを掴んだかのような彼らのサウンドからは、今の彼らの自信が目に浮かぶようだ。 小林 詩央里