DISC REVIEW
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純日本的なラウドロックを鳴らすDELHEZI初の全国流通盤。ピアノをフィーチャーした「ALONE」のエモーショナルなサウンドは、サビがやけに耳に残り、日本語詩が心に刺さる良曲と言ってよいクオリティ。洋楽的な感覚で日本語詩を上手く配するセンスは、多くのリスナーの共感を呼ぶだろう。「ALONE」だけでなく、その前後を固める「My gain upset my life」、「Never mind」で見せるサウンドの幅の広さもまた面白く、今後の飛躍を感じさせる。「My gain upset my life」は僅か2分半弱ながら、パワフルなヴォーカル・ワークにアグレッシヴなサウンド、展開の多彩さが十分なポテンシャルを見せる、邦楽ラウドロック・ファンに広く聴いてもらいたい1曲。インダストリアルをルーツに持ちながらも、打ち込みを最小限に削ぎ落とし、生音で勝負する潔さは個人的にも応援したい! 米沢 彰