DISC REVIEW
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日本におけるスクリーモの先駆者、NEW STARTING OVERをはじめ、FAITH、GUN DOGの元メンバーたちが結成した4人組がついにデビュー・アルバムを完成させた。日本のラウドロックの歴史に足跡を残してきた歴戦のミュージシャンたちによる新たな挑戦は予想以上に壮大な作品に結実。全21曲(含インタールード)収録の大作だ。ポスト・ハードコアの延長上でストリングス、ピアノ、プログラミングも使い、ゴシックおよびホラー・テイストを打ち出しながらミステリアスな世界を作り上げている。シネマティック・ポスト・ロックと自ら謳うように、そのまま大作映画のサントラになり得るドラマチックなスケールに圧倒されっぱなしの60分。映画『THE EXORCIST』のテーマのカヴァーも彼らのオリジナル?と錯覚するぐらいはまっている。 山口 智男