DISC REVIEW
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デンマークのロック・シーンでめきめきと頭角を現してきたSIAMESE FIGHTING FISHが、本国でベスト・ロック・アルバムに選ばれた2ndアルバムをひっさげ日本デビュー。2009年結成のヴァイオリン奏者を擁する6人組。宙を舞うように演奏に絡むヴァイオリンのフレーズが醸し出すエキゾチシズムが、エモ/スクリーモ、メタル、クラシック・ロックの影響が渾然一体となったヘヴィ・ロック・サウンドを一際ユニークなものにしている。ポリティカルなメッセージを訴える一方で、ダンサブルなビートとともにパーティー・ライフを歌い上げる柔軟さが、この6人組が持つ自由度の高さや可能性を想像させる。VOLBEATと共に、これからのデニッシュ・ロックをリードする存在になるに違いない。 山口 智男