DISC REVIEW
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洋楽パンクへの憧れとか、メロコアというガチガチの固定概念から自由になって、歌いたいこと、奏でたいことを表現できるようなバンドはやっぱり数少なく、自由を掴んでいないバンドは、聴く者にも自由な感情を与えてはくれない。そんなモヤモヤからもがき出して、これまで出そうで出なかった渾身の“らしさ”を湛えた新作をVibedredはついに完成させた。一歩踏み出した彼らのサウンドは、輝きを帯びたエモーションと強さを握りしめた躍動感に溢れ、リスナーのハートを無限の自由へと解放してくれる。Track.2のドラマティックな展開、Track.4の突き抜けたキャッチーさ、Track.11の激しさとポップさのコントラスト……心に残るキラー・チューンを手に入れて、Vibedredの新しい旅はまだ始まったばかり。 山本 真由