DISC REVIEW
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ヘルシンキ・ヴァンパイアが放つ待望の10作目。アルバム・リリースに先駆けて発表されていた収録曲『Red』のリリック・ビデオは、THE 69 EYESのお家芸とも言えるほどこってりしたゴシック・サウンドだったので、アルバムも非常にダークな印象なのかと想像していた。しかし1曲目からキャッチーなサビが楽しく、さらにそこに重なるJyrki69（Vo）のビロードのように滑らかなバリトン・ヴォイスがとても心地よい。全体的にメロディックなサウンドになりつつも、彼らのゴシック・サウンドはしっかり織り込まれているので従来のファンもゴシック・メタル・ロックが苦手なんていう人のハートも掴むはず。10作目にして彼ららしい、ゴシック・サウンドとポップ・サウンドの融合を聴くことができたような気がする。 櫻井 カオリ
