DISC REVIEW
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オリジナル・メンバーであるLeif Jensen (Vo)以外の全メンバーが交代という劇的な変化を経て制作された、ジャーマン・デスラッシュ軍団、DEW-SCENTEDの9枚目。彼らの持ち味である速く重く轟くサウンドはメンバー・チェンジを経ても健在。愚直なまでにスラッシーに刻み続ける彼らの精神性はもはやメンバーを超えてバンドに宿っているのかもしれない。重く響くツー・バスに、へヴィにザクザク刻むリフにヴォーカルの咆哮が絡み合い、そのサウンドは一体感を持った大きなうねりのように聴く者に向かってくる。重戦車の圧力と言うべき音の塊が続けざまに投げつけられるようにすら感じられる。大きな変化をものともせず、ひたすら己を貫くバンドの重みが感じられる1枚。 米沢 彰