DISC REVIEW
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ドイツ出身のデスラッシュ・バンド、DEW-SCENTEDの通算8枚目となるアルバム。1stアルバム『Immortelle』(1996)以来ずっと続いている、イニシャルが“I”のアルバム名を今回も踏襲しているあたり、貫き通す芯の強さを持ち続けているバンドなのかもしれない。今回のアルバムも、決して奇をてらったり、複雑なパートを入れたりといったことはせず、ひたすらスラッシーな楽曲をぶっ続けているのだが、視聴後には非常に強烈な印象が残る。重く・鋭いスラッシュのノリを常に持ちながら、オーソドックスだが多彩なアプローチが随所に見られ、通して聴いていても飽きることがない。一曲の強さにはやや欠ける気もするが、一枚通して楽しめるのはアルバムとして完成している証だ。米沢 彰