DISC REVIEW
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USメタルコア/スクリーモ・シーンで再び頭角を現し始めたMEMPHIS MAY FIREによる3rdアルバム。1st『Sleepwalking』のスクリーモ・サウンドを基盤に、2nd『The Hollow』で大幅に増加したエレクトロ要素をスパイスとして加え、あくまでも"バンド・サウンド"を重視したタイトなサウンドに仕上がっている。サザン・スクリーモと称されたEP『Memphis May Fire』時の面影は最早ほとんどないと言えるが、流行のメタルコア・サウンドを導入しつつも、彼らのオリジナリティを失うことなく、新たなMMFのスタイルを築くことに成功したアルバムとなっている。今作ではヴォーカルのエモーショナルなメロディ・パートにも磨きが掛かっており、アグレッシヴなパートとのコントラストも聴きどころのひとつである。 出口 勇迅