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DISC REVIEW

At The Gate Of Sethu

NILE

『At The Gate Of Sethu』

Release Date : 2012-06-27
Label : 日本コロムビア

怪しく神秘的なエジプトの文化とデス・メタルの残虐性を完璧なまでに融合させた楽曲で日本でも人気を博しているNILEの新作が登場。彼らの個性ともいえる“エジプティック”な雰囲気は健在で、そのうえ邪悪さを引き出すテクニックに磨きがかかり楽曲にぐっと深みを与えている。デス・メタルの中にある種の妖艶さまで感じることができる1枚だ。アルバム全体のブルータル感は衰えることなく、よりリスナーの持つ怒りや恐怖といった感情がダイレクトに揺さぶられるはずだ。そうした雰囲気はアートワークにも表現されている。映画の一場面を切り取ったかのようなドラマティックで怪しげなメロディが流れてきたと思ったら、途端に強烈な右フック並みの凶暴なギター・リフが襲い掛かってくるので、ぜひ油断して聴かないように注意していただきたい。 櫻井 カオリ