DISC REVIEW
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最早神と呼ぶに相応しい、あのMax Cavaleraを父に持つ、Richie Cavalera率いるINCITEが、遂に日本デビュー!幼い頃からメタル英才教育を受け、伝説的なアーティストと共に旅していたからなのか、Richieは自然と普遍的なヘヴィ・ミュージックに憧れを抱いたのではないだろうかと推測してしまう。アルバムは一貫して、SLAYERを彷彿とさせるスラッシュ・メタルが基軸となってはいるが、ミドルテンポのナンバーが多く、速さよりもグルーヴ重視で聴かせてくれる。荒々しくも逞しい、ネオ・スラッシュメタルと呼ぶべきか。流行のポップなサビとか、ブレイクダウンはないけれど、今時の若者にしては珍しい渋味と、断固たる意志を感じさせるパワフルなこのサウンドを、是非一聴してほしい。 KAORU