DISC REVIEW
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近年ようやく世界的に注目されるようになったスウェーデンのポスト・ハードコア・シーンだが、火付け役はこのバンドだったと言っても過言ではない。05年にリリースしたデビューEPから約3年という長い時間をかけた(本国では08年にリリース)待望のデビュー・アルバムが遂に日本に登場。本作では、それまでの<メタリックなスクリーモ>からは脱却し<メロディック・エモ>へと大きくシフト。アップビートな楽曲からメロウな楽曲まで、いずれも伸びやかでキャッチーなメロディがサウンドを駆け抜けていて爽快だ。スクリームは無くとも多重コーラスを用いることで勢いもボリュームも損なわず、それどころか高揚感が一層増している。彼らがもしアメリカのバンドだったら、今頃ワープト・ツアーやバンブーズル・フェスに引っ張りだこなんだろうなぁ。(MAY-E)