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DISC REVIEW

You Can't Spell Slaughter Without Laughter

I SET MY FRIENDS ON FIRE

『You Can't Spell Slaughter Without Laughter』

Release Date : 2008-12-03
Label : SMJ(SME)(M)

歌と作詞を担当するMattと、プログラミングをはじめとした楽曲制作全般を担当するNabilの2人による新プロジェクト。稚いハイトーンのスクリームと残虐な咆哮、キャッチーなメロディーとコーラス、メタリックなギターリフとブレイクダウン…と、一見スクリーモ・バンドっぽくもあるが、サウンドの大半はプログラミングされたもので、4つ打ちのビートだけでなく、ゲーム・ミュージックやスクリームまでもサンプリングの一つとして取り込む。言葉にすると節操無いがユニークなサウンドだ。叙情的なサウンドが突如メタルコアへと変化したかと思いきや間髪入れずにエレクトロのビートが介入してくるという、あまりにも唐突すぎる展開に初めは失笑してしまったが、サウンドを構築している要素はポップなものが多い分、意外と耳馴染みがよく親しみやすい。ファミコンを嗜んでいたALESANAが途中で喧嘩をはじめたけど最後はみんな仲良くダンスフロアで踊っているような…ピカチューとプレデターが共存しているような…そんなあり得ない感が満載だ(笑)。最近の若いバンドは思想云々よりも、単純に好きな音楽だからという理由だけで自らのサウンドに貪欲に様々なエレメントを取り込み、本人達の意思とは関係なくサブジャンルをいくつも生み出していっているが、これもその具体例といえる。ちなみに、ALESANAのDennis(Vo)のお気に入りバンドですって。 (MAY-E)